0歳児を育てているお父さんとお母さん、お子さんに絵本の読み聞かせをしていますか?
「まだ絵本の内容が分かるわけじゃないし……」
「絵本を読み始めたら、子どもが絵本をかじって遊びだしてしまう」
「なんとなく、絵本を読み聞かせるのって恥ずかしい」
「そもそも子どもが絵本に興味を示さない」
など、絵本を読むのをためらっていませんか?
絵本の読み聞かせは、子どもの脳の発達はもちろん、親子の絆を高めることにも適しています。仕事や家事が忙しく、なかなか子どもとの時間が取れないかもしれませんが、1日のなかで「朝の5分で絵本を一冊読む」「寝る前、子ども自身に読んでほしい絵本を選んでもらって読み聞かせる」などルーティーン化すると絵本の読み聞かせが習慣になりやすいと思います。
絵本の読み聞かせが億劫になっているパパやママに、絵本を読み聞かせるメリットや読み聞かせのコツをお話ししたいと思います。
絵本の読み聞かせをすべき!6つのメリット
1 子どもの脳が活発になる
文部科学省によると、
“子供は,読書を通じて,読解力や想像力,思考力,表現力等を養うとともに,多くの知識を得たり,多様な文化を理解したりすることができるようになる。”
文部科学省 子どもの読書活動の推進に関する有識者会議 論点まとめ
と述べていて、発達段階の特徴としては、
”幼稚園・保育所等の時期(おおむね6歳頃まで)
文部科学省 子どもの読書活動の推進に関する有識者会議 論点まとめ
乳幼児期には,周りの大人から言葉を掛けてもらったり乳幼児なりの言葉を聞いてもらったりしながら言葉を次第に獲得するとともに,絵本や物語を読んでもらうこと等を通じて絵本や物語に興味を示すようになる。更に様々な体験を通じてイメージや言葉を豊かにしながら,絵本や物語の世界を楽しむようになる。”
ということです。読書から得られる力はたくさんあるので、その前段階として幼少期に絵本を読んであげることは、子どもの成長に良い影響があると言えそうです。
絵本は、「絵を見て、言葉を聞く」ということが同時に行われるので、子どもの脳を刺激するとともに言葉の量を増やしていくことにつながると言えるでしょう。
2 子どもの感情が豊かになる
絵本を読み聞かせるなかで、子どもは物語の世界に入り込みます。登場人物の気持ちや行動、感情の変化などを理解し、疑似体験するのです。感情を読み取ることや、心の変化を理解することによって、子どもの感情は豊かになっていきます。
子どもは自分の感情を言葉で表現することができません。しかし絵本を読むことで「嬉しい」「悲しい」「かわいそう」「悔しい」などの“言葉の意味”を理解し、それを日常生活でも表現できるようになります。
それは共感力にもつながり、将来クラスメイトや友人とも良い関係を築きやすくなるでしょう。
3 子どもの想像力を育む
想像力(イマジネーション)とは、目には見えないものを思い浮かべる能力のこと。人は目で見て、耳で聞いて、手で触れる現実のほかに、想像力で作り出した世界を自分の現実にすることができます。
絵本の中は、現実には体験したことのない場面が描かれるため、主人公の気持ちを想像しながら展開していきます。どう思ったのだろう?なぜ主人公はこうしたのだろう?とイメージすることで、想像力を育むのです。
想像力が豊かな子どもは、人に思いやりの心を持って接することができます。視野視点が広がって、いろんな目線から物事を考えることができ、未来を想像する力を身につけることができます。
4 子どもの集中力が高まる
将来、勉強をする、習い事をする、仕事をする……。何においても「集中力」が重要になってきます。集中力が低いと勉強や仕事を途中で放棄してしまったり、物事をうまく進めることができません。
子どもに本を読んであげていると「次はどんなことが起こるのだろう?」「どんな展開が待っているのだろう?」と話に引き込まれて、集中します。この経験を繰り返すことで集中力が高まっていくのです。
はじめはなかなか集中できずに途中で飽きてしまい、最後まで読めないこともあります。それでも大丈夫です。そのときは一旦中断して、また翌日に読んであげれば問題ありません。毎日少しずつでも習慣にすることで、徐々に集中力が身についていきます。
5 子どもの心が安定する
読み聞かせは親子のコミュニケーション不足解消にも役立ちます。
読み聞かせをするときは、子どもを膝にのせたり、横に座ったり、ベッドで隣に寝たり寄り添って読みますよね。子どもはママやパパの肌のぬくもりを感じながらリラックスすることができます。親のやさしい声は子どもを落ち着かせるものです。
子どもにとって絵本の読み聞かせは、ママやパパの愛情を100%感じられる幸せな時間なのです。幸せを感じることで自己肯定感も養われるでしょう。
6 子どもの言語能力が向上する
絵本には、たくさんの言葉が出てきます。はじめは子どもが理解できない言葉や表現があるでしょう。しかしママやパパがやさしく教えてあげることで、楽しく言葉の意味を学ぶことができますし、「絵」からも意味を理解することができるでしょう。
文字が読めない子どもにも繰り返し絵本を読むことで、分からなかった言葉の表現を真似し、その後は、その言葉を自分の言葉として使い始めるようになるのです。知っている言葉が増えると、表現の仕方が豊富になるので、コミュニケーション能力を高めることにもつながりますし、言語能力が高まり、自分の意見を伝える力が身につきます。
0歳児への読み聞かせで押さえておきたい5つのコツ
1 音を楽しむ
子どもはオノマトペが好きです。
オノマトペとは、擬声語を意味するフランス語で、擬声語には次の2つがあります。
- 擬音語:物音や声を真似て表現する
- 擬態語:状態や心情など音のないものを音で表現する
赤ちゃんが楽しめるオノマトペを豊富に使った絵本を読んであげてはいかがでしょうか。
2 読む順番にこだわらない
順序立てて読む必要はありません。子どもに「今日はここから!」と言われたらそのページから読んであげれば良いのです。全部読めなくても問題ありません。
3 絵本を読む環境を整える
絵本のほかにおもちゃが散らかっていたり、大人がスマホ片手に絵本を読んでいては赤ちゃんが絵本に集中することができません。まずは赤ちゃんの気が散ってしまわないように部屋の環境を整えてみましょう。
4 絵本を読む姿勢を整える
基本的には赤ちゃんもママパパもリラックスできる姿勢で読むようにしましょう。抱っこでも横に並んでも寝た体勢でも大丈夫です。
5 親も楽しんで絵本を読む
何より大切なのはママやパパも楽しく絵本を読むことです。日々忙しい中で、子どもと過ごす大切な時間をつまらない時間にしないために、楽しい気持ちで絵本を読み聞かせてあげてくださいね。
0歳児にもおすすめの絵本7選
- 専門家と作ったスキンシップ絵本 ぎゅ
この絵本は、赤ちゃんの頭をなでたり、背中をさすったり、ぎゅーしながら読み進めていくことができる絵本で、子どもとスキンシップをとることができます。子どもも親も笑顔になれる一冊です。
- もこもこもこ
谷川俊太郎の名作「もこもこもこ」。子どもが大好きな擬音語がたくさん出てくるので、とても楽しく読める絵本です。私自身も子どもの頃に何度も読み返した一冊です。
- だるまさんが
だるまさんシリーズはどれもおすすめ。だるまさんが転んだり、伸びたり、目を瞑ったり、赤ちゃんの反応が面白い一冊。子どもがだるまさんの真似をしながら読むこともあります。
- くっついた
あひるさんやおさるさんがくっつく面白い絵本です。「おかあさん」と「わたし」がのところを「ママ」と「◯◯ちゃん」がくっついた!と子どもの名前にかえて読んでいます。「くっついた!」のところはぎゅーをして顔をくっつけて読むと子どもが笑顔で楽しそうにしてくれます。
- だっこでぎゅっ!
赤ちゃんとのスキンシップをはかれる絵本です。「ほっぺをすりすり」、「あんよをこちょこちょ」など実際に赤ちゃんにやってあげながら読むと、より楽しめます。
- おひさまあはは
自然と元気になれる絵本です。「こいぬがあはは」「おはながあはは」など、登場人物たちの笑顔をみていると、次第に楽しくなってきます。
- Sassy もぐもぐ
「ぷちぷち」「じゅわー」などオノマトペが楽しめる一冊。赤や黄色、黒など鮮やかな色彩の絵本なので、月齢の低い赤ちゃんにもわかりやすいと思います。
本屋さんで買うだけじゃない!絵本に関するおすすめのサービス
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古本だと衛生面に不安を感じる親御さんもいらっしゃると思いますが、こども古本店は、一冊一冊丁寧にクリーニング・メンテナンスを行っているので安心して購入することができます。
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ふるさと納税の返礼品として、絵本セットを用意している自治体もありますので、活用してみるのも一法だと思います。
まとめ
子どもにとって絵本の読み聞かせは、パパやママと一緒に過ごすかけがえのない大切な時間です。それは、ご両親にとっても同じでしょう。
毎日少しずつでもかまいませんので、読み聞かせを習慣にしてみてはいかがでしょうか。