お子さんと一緒に過ごす時間はかけがえのないものですよね。公園や支援センターで遊んだり、お家で絵本を読んだりお歌をうたったり……。ずっとこのような穏やかな時間が続けば良いのに!と思っているママも多いと思いますが、その一方で「単調な日々を過ごしていてよいのだろうか?」「もっと子どものためにできることがあるのではないだろうか?」と不安になったり悩んだりする方もいると思います。

子どもが1歳になる少し前に保育園へ入園したのですが、保育園に入る前は子どもの発達に対して焦りを感じていました。悩みすぎることはないと思いますがとくに第1子の場合は「これでいいの?」と不安になりますよね。
もちろん、公園で遊ぶことや支援センターで同年代の子どもと遊ばせること、絵本を読むこと、おもちゃで遊ぶことも大切です。子どもと一緒に過ごしているだけで、「今日も頑張っている!」と自分を褒めてあげて良いと思います。
でも「もう少し何かできないかな…?」と悩むママやパパに向けて、今回は「習い事はいつから始めたらよいのか」「習い事をさせるメリット・デメリット」「おすすめの習い事」などについてお話したいと思います。
いつから習い事を始めるべき?
結論としては、習い事を始める時期に正解はありません。お子さんとご両親が習い事を始めたいと思ったタイミングが正解なので各家庭によって時期は異なります。株式会社イオレの調査によると、3~5歳で習い事を始めることが多いようですが、一方で0歳~1歳で始めているお子さんも7.5%いることが分かります。


出典:2023 年版「子どもの習い事に関するアンケート」公開(https://www.eole.co.jp/2023_release/press_20230421.pdf)より
お子さんの意思を尊重する家庭の場合は、自分の気持ちを言葉を表現できるようになる3歳以降となることが多いと思います。最近では保育園の活動時間の中でリトミックや体操などの習い事ができることもありますので、その場合は低月齢から習い事をすることができます。
習い事をさせる6つのメリット


では習い事にはどのような利点があるのでしょうか。習い事をするべきか迷っているならば、1歳から習い事をさせるメリットを読んでみて検討してはいかがでしょうか。
1 社会性が身につく
習い事の先生をはじめ、同年代の子どもと接する時間が増えるので自然と社会性が身につきます。これまでずっとパパやママと過ごしてきたのだと思いますので、はじめは戸惑うかもしれませんが、たくさんの人と接してコミュニケーションを取ることは重要なので習い事がよいきっかけとなるでしょう。
2 集中力が身につく
どのような習い事をするにしても、習い事に取り組んでいる間は集中しますよね。ひとつのことに没頭して取り組むことで集中力が身につきます。
3 自信がつく
習い事をすることで、小さな「できた!」が増えていき、自信につながります。はじめはできなかったことも少しずつできるようになっていくので、親からみても子どもの成長を感じることができてうれしいものです。
4 運動機能や感性が発達する
リトミックや体操であれば運動機能が発達しますし、音楽系の習い事の場合は感性が豊かになります。定期的に運動をすることによって身体の柔軟性や筋力がつき健康的な体になりますし、感性が豊かになると表現力もつけることができます。
5 視野が広がる
子どもはさまざまな経験をすることによって視野が広がります。これまではパパとママ、じいじばあばなど近くにいる人としか接点がありませんでしたが、習い事をすることでかかわる人が増えて視野が広がっていきます。
6 非認知能力が高まる
非認知能力とは、主に意欲・意志・情動・社会性に関わる3つの要素からなる能力といわれています。3つの要素とは以下のとおりです。
①自分の目標を目指して粘り強く取り組む
②そのためにやり方を調整し工夫する
③友達と同じ目標に向けて協力し合う
出典:中央教育審議会 初等中等教育分科会 幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会(資料1-2 第2回会議の主な意見等の整理)より
習い事をすることは目標を定めて意欲的に取り組んだり、他者とのかかわりで社会性を身につけたりするので、非認知能力をつけることにつながります。
習い事をさせる6つのデメリット


一方で習い事にはメリットばかりではなく、同様にデメリットも存在します。どのようなデメリットがあるのかもチェックしておく必要があります。
1 遊びの時間が減る
時間は有限なので習い事をすることで遊びの時間は減ってしまいます。習い事を楽しめているのであれば問題ないですが、義務になってしまうと子どもにとって退屈な時間となってしまうかもしれません。子どもにとっては睡眠・食事に次いで遊びの時間が大切ともいえます。その時間が減ることも念頭に置いておきましょう。
2 出費がかさむ
習い事には月謝がかかるので、家計の出費が増えます。株式会社イオレの調査によると月に10,000~15,000円の月謝を払っている家庭が最も多く21.5%で、それ以上の家庭は48.6%に上ります。つまり70%以上が月10,000円以上の費用を使っていることになります。出費がかさむことも想定しておきましょう。


出典:2023 年版「子どもの習い事に関するアンケート」公開(https://www.eole.co.jp/2023_release/press_20230421.pdf)より
3 期待していた効果が得られない
親としては「こんな力を身につけてほしい!」と期待して習い事をはじめさせるかもしれません。しかし人には向き不向きがありますし、期待していた効果を感じられない可能性もあります。望んでいた力が身につかなかったとしても子どもを責めることなく習い事を楽しむ気持ちでいたいですね。
4 親子の時間が減る
1歳だと親子で取り組める習い事もたくさんありますが、先生と子どもだけで取り組む(親は近くで見守っているだけ)習い事もあります。「親子だけで過ごす時間が減ってしまったとしても習い事をしたい!」という強い気持ちがあった方がよいでしょう。
5 子どもがプレッシャーに感じてしまう
ママやパパが習い事に対しての気持ちが強すぎるとお子さんがプレッシャーを感じてしまう可能性があります。1歳で習い事をはじめてすぐのときはあまり気にする必要はないと思いますが、3歳ごろになって他者の気持ちが分かるようになると「ママやパパがよろこんでくれるから」という理由で子どもが習い事をやらされてしまうことになってしまいます。子どもが楽しんで取り組んでいるかどうかは常に気にかけていたいですね。
6 送迎などの負担が増える
習い事をする場合、どこかの教室に通うことが多いと思いますので、お子さんを送迎する必要があります。自転車で行ける距離であればそれほどですが、車でしか行けない場所となると負担も増えますよね。習わせたい教室が自宅の近くにあるかどうかもチェックしておきたいポイントです。
1歳からでも始められるおすすめの習い事5選


1 リトミック
リトミックは月齢の低い子どもでも気軽に始められる習い事のひとつです。音楽に合わせて体全体を動かすので運動になりますし、表現力を身につけることもできます。
2 水泳教室
水泳は全身運動なので習わせたいという親御さんも多いですよね。ただし1歳となると親も一緒に入る必要がある教室が多いので注意が必要です。人気の教室の場合はなかなか入会できないこともあるので、教室に確認してから見学に行くようにしましょう。
3 体操教室
低月齢の場合は、親子で一緒に取り組むこともあります。体全体を動かしたり、手足を動かしたり、楽しむことが重要です。ジャンプしたり、走ったり、バランス感覚を養うような指導がされることもあります。
4 英会話
これからの時代、英語をいつから習わせるのか親にとっては悩みますよね……。低月齢の場合は歌やダンスで体を動かしながら英語のフレーズを繰り返し歌ったりします。英語特有の発音を身につけるには早くから英会話を習うのがおすすめです。
5 通信教育
通信教育にもさまざまありますが、送迎が大変な方は、まずは通信教育からはじめてみるというのも一法です。通信教育であれば自宅で時間のあるときに親子一緒に取り組むことができるので、親子の時間が減ることもありませんし、遊び感覚でできるので、お子さんも取り組みやすいと思います。
教室を選ぶときの4つのポイント


習い事を始めることが決まったのであれば、次はどこの教室に通うかを選ぶ必要があります。以下の4つのポイントに注意しながら、お子さんもパパもママも納得した上で習い事をはじめてくださいね。
・予算に合うか
想定している予算を大幅にオーバーしてしまう場合には再検討が必要です。月謝以外にも教室でイベントごとがあったりすると費用がかかる可能性もあります。月謝以外に必要なお金があるかどうかを体験の際に確認しておきましょう。
・教室の雰囲気が合うか
教室の雰囲気はピリピリしていないか、厳しくないか、反対にゆるすぎないかなど、体験する際にチェックするようにしましょう。通いはじめてから「やっぱり雰囲気が合わないな…」となって辞めてしまうのはもったいないことなので、教室の様子や雰囲気は合っているかしっかりチェックしておきましょう。
・ライフスタイルに合うか
教室の立地はどうでしょうか?お子さんを送迎するのに不便な場所ではありませんか?土日休みに自宅から教室まで送っていく場合だけでなく、平日保育園帰りに送っていく場合も想定して検討しましょう。また自動車での送迎が可能かどうかもチェックしておくとよいでしょう。通いやすい場所の教室をいくつかピックアップして見学してみましょう。
・子どもと先生の相性が良いか
お子さんと先生の相性が良いかどうかも大切なポイントです。なかなか1歳だと分からないかもしれませんが、先生の雰囲気などもチェックしておきましょう。
まとめ
1歳からはじめられるおすすめの習い事は以下の5つでした。
- リトミック
- 水泳教室
- 体操教室
- 英会話
- 通信教育
ご紹介してきたおすすめの習い事以外にもさまざまな習い事があります。いちばん大切なのは子どもとママ、パパみんなが楽しく取り組めるということだと思います。誰かが無理していたり、ネガティブな気持ちでやっているということがないように夫婦でもよく話し合って習い事に取り組みたいですね。