はじめての子育ての方はもちろん、第二子、第三子を育児中の方も、子育てに自信を持っている方は少ないと思います。
「子どものことを褒めて育てたいけどなかなか実践できない」
「子どもが言うことを聞かなくて叱ってばかりいる」
両親に相談しても、昔と今の子育ては変わっていることも多くて参考にならず、結局ひとりで自問自答する日々……という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
育児本を読んでみたいなと思っても、そもそも毎日子育てに奔走しているから「本を読む時間なんて到底ない!!!」という方も多いかもしれません。
私も子育て中のママですが、妊娠中に育児本を読んでこなかったことを後悔しました。子どもの安眠本や離乳食本すら読まなかったので(たまごクラブは買って読んでいました)なぜあの時間があったときに読まなかったのだろう…と過去の自分を恨みました(笑)
そんな私でしたが、産後子どもが朝寝や昼寝をしているタイミングに育児本を読み漁るようになりました。
この本1冊を参考にするのではなく、いろんな本を読んで、こんな子どももいるのだな、この本のここの部分はうちの子に効くかもしれない、そんな風に、書かれている情報すべてを鵜呑みにするのではなく、自分の子どもに生かせそうな部分だけを育児に生かしてみるという風に考えるのがオススメです。
育児本を選ぶ際の参考になればと思います。
尾木ママの叱らずしつけ21のコツ
著者:尾木直樹
教育評論家の尾木直樹さんの著書です。うちの子はまだ小さいけど、近い将来「これしたらダメ!あれしたらダメ!」と叱ってしまうだろうなと思っています。でも叱ることは無駄だと分かる一冊。漫画もあって読みやすく、本が苦手な方にもオススメです。
「愛情の量は時間比例するものではない」という言葉は働くママにとって刺さるのではないかと思います。子どもと一緒に過ごす時間は短くてもその質を上げていきたいなと思える本です。
つい言ってしまう「早くして!」という言葉も控えないといけないのだなと思わされました。子どもが2歳、3歳になったタイミングでもう一度読み返そうと思っています。
子どもに伝わるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!
著者:てぃ先生
SNSのフォロワー数が多いてぃ先生が書かれた子育てのアドバイス本です。片付けや食事など日常の中である悩みについて、こんな風に対応したら良いですよというアドバイスでまとめられているのでとても読みやすいです。
うちの子は寝かしつけに苦労していたのですが、この本に書かれている頭をおでこの方から後頭部にかけてなでる方法を試したところ、すぐに眠るようになりました。決して大きなことではないかもしれないですが、日々の悩みが解消されるのではないかと思います。子どもが自発的に動いてくれるようにするためのコツが書かれていますよ。
仕事や家事、育児に忙殺されて時間がないママやパパでも読みやすい一冊です。
6歳までの子育て大全
著者:沢井佳子
著者の沢井先生は、これまでに「しまじろうのわお!」の監修や「ひらけ!ポンキッキ」制作チームの心理学スタッフなどをされてきた発達心理の専門家です。子どもの発達には「順序」があり、それを理解することで、子どもの将来を心配しすぎず、今を楽しく育児できるようになると書かれています。
英語や数、言葉、文字など子どもに教えたいことは山のようにありますが、それらを教えるには適切なタイミングがあります。適したタイミングや教え方が分かります。
子どもの自己肯定感を高める方法や、認知能力を育むことなどの本質的な意義や意味を理解することができる一冊です。
0~3歳の これで安心 子育てハッピーアドバイス
著者:明橋 大二
心療内科医で子育てカウンセラーの明橋先生が書かれた、年齢別(0〜3歳)の子育てアドバイスが書かれた本です。マルバツ形式やマンガもあって本が苦手な方でも読みやすくなっています。
3歳までは「自分は大切にされている」という気持ちを育むための大切な時間なので、その時期の心の育て方に関するアドバイスがたくさん。
子どもの年齢に合わせたしつけやイヤイヤ期の対応、パパの子育ての重要性、親の自己肯定感を高める方法など、あらゆる育児の悩みに答えています。
子どもだけでなく、親自身が幸せな気持ちでゆとりをもって子育てすることが大切なのだと学べる一冊です。
赤ちゃん教育――頭のいい子は歩くまでに決まる
著者:久保田競、久保田カヨ子
脳科学の権威、久保田競先生と脳科学おばあちゃんこと久保田カヨ子さんの著書で、1歳までの子育てを対象とした一冊です。
著しく成長、発達する赤ちゃんに対して、脳の発達の時期に応じて何をすれば良いのかが書かれています。
反射期、首すわり期、腰すわり期、つかまり立ち期、二足歩行期の5つのタームごとにやるべきことが書かれていますが、私自身は、すべてを試そうというのではなく、この中からこれならできるかな?やっても良いかな?と思えるものだけを厳選して行いました。育児法は合う・合わないがあるなと感じましたが、“赤ちゃんのことを常に考えて行動しているお母さんの前頭前野は、大きくなる。まさに育児脳は育自脳です。育児ほどすてきで創造的(クリエイティブ)な仕事はありません”と書かれていて、その言葉に勇気付けられました。
子どもの能力を決める0歳から9歳までの育て方
著者:田宮由美
分かりやすくまとめてあり、読みやすい本です。社会を生き抜く賢さを身につけるためには幼少期に「頭の器」をどれだけ大きくできるかが重要。
自分で考える能力や技術を発達させる方法や学びの基礎作りについて書かれています。たくさんの育児本を読んでいる方には少し内容が物足りなく感じるかもしれません。育児本を読んだことがなく、毎日忙しく過ごしている方にはさらっと読めてよいのではないでしょうか。
おうちモンテッソーリはじめます
著者:シモーン・デイヴィス
正直、子育てを始めるまで「モンテッソーリ」という言葉の意味すら知らない私でしたが、モンテッソーリビギナーでも理解でき、この方法を実践したいと思える一冊でした。おもに1歳から3歳の子どもに向けた言葉のかけかたや遊び方などを紹介しています。
「寝るのが遅い」「言葉が遅い」「こだわりが強い」「片付けられない」などなど子どものことに関する悩みは尽きません。そんな悩みに対して、どのように対応すれば良いのかが解説されているので、育児のヒントになると思います。
日本におけるモンテッソーリ教育の第一人者である松村禎三先生が日本語監修されています。できることからはじめてみたいなと思える一冊でした。
1日30分間「語りかけ」育児
著者:サリー ウォード, Sally Ward他
いろんな人がおすすめしている「語りかけ育児」。月齢ごとにどのような声かけやおもちゃ、遊び方が良いかを紹介してくれているので、自分の子どもの月齢部分から読み始めることができます。ページ数が多いので、読書が苦手な方ははじめ「うわっ!」と思ってしまうかもしれませんが、事例も載っていて読みやすい一冊です。
1日30分だけお母さんが静かな環境で、赤ちゃんの興味に沿って遊んであげたり、語りかけます。それにより、子どもは「自分にしっかり向き合ってくれるんだ」と思え、自己肯定感の高い人間に育てることができ、親子関係も良好になると書かれています。
日頃から赤ちゃんに語りかけながら育児をしている方も多いかと思いますが、私自身は「あ、こんなこと言っちゃダメだったんだな!」と反省することも書かれており、とても勉強になりました。
ステップアップ0歳音読
著者:山口 謠司 (ヨウジ)
子どもは叫び、わめくことから言葉を学びはじめます。母音は6ヶ月までに、子音は10ヶ月を境に、母語とそれ以外の音韻識別が行われるそうです。つまり生後10ヶ月までが赤ちゃんにとって、とても重要なのだそう。
この頃に、周囲の人がたくさんの言葉をかけてあげることがとても大事で、赤ちゃんは、さまざまな言葉の質によって発せられる母音と子音の違いを分析しながら言語中枢に位置付けていくそうです。
耳から入ってくる音を聞く、目やそのほかの感覚で感じる、これらを一致させる作業が、言語能力を身につけるときに大きな役割を果たします。
子どもにたくさんの絵本を読んであげなければ!と思える一冊です。
こどもおうち遊び大全
著者:横山洋子
幼児教育のスペシャリスト横山先生の著書で、0歳から2歳までを対象にした、お家でできる遊びを紹介した一冊です。帯に書かれている「あそび尽くしたこどもは、人生を豊かに創造できる」この言葉だけでも刺さります。
この本では、子どもが自分で考えて行動するあそびであること、身近なものを使って子ども自身が発見し、工夫しようとするあそびであること、この2つが、子どもが自分の人生を主体的に生きるポイントだとおっしゃっています。
動くことが好きな子には「からだあそび」、考えることが楽しい子には「知恵あそび」、作る喜びを知ってほしいなら「造形あそび」、食べることが好きになってほしいなら「食育あそび」など、年齢(0歳は4つに区切って)別におすすめのあそびが載っているので、おうちでお子さんと楽しく遊べます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
育児本はほんとうにたくさんの書籍がありますし、教育学や心理学、社会学、保育士などさまざまな観点から書かれているので何が正解なのか分からなくなることがあるかもしれません。
あまり難しく捉えすぎず、これは試せそうだなと思えることから育児で実践してみてはいかがでしょうか。